マッチングプラス

失敗しない!出店ナビ
27 苦しい時にハマってしまう “0か100か思考”とは?

土屋薫氏

集客UP塾 塾長
日経レストラン「悩み解決クリニック」専任アドバイザー
個店・専門店等、中小規模の既存店の業績アップに数多くの実績を持つ

集客に悩むリゾート地の飲食店

私が過去にアドバイスさせていただいたお店の中から、みなさんの参考になると思われる事例を紹介する“集客アップ実況中継”。

今回は、ある地方の飲食店の有志の方々向けに、勉強会を開催した時のお話をしたいと思います。

そこは、海に面した町で、新鮮な魚が自慢の地域。
以前はリゾート地・保養地として人気があり、夏ともなれば、県外から多くの方が集まってきて、町の飲食店も大賑わいだったそうです。
年間を通じても、集客にはあまり苦労しなかったとの事。

しかし、今時はレジャーも多様化し、地域間の競合もグローバル化しています。
「近場のリゾート」と「東京ディズニーランド」と「グアム・サイパン」が比べられる時代です。

地元飲食店のリーダー的存在である、和食店のご主人がこんな言葉を漏らしました。

「観光客で成り立っていた町なので、以前の活気がすっかりなくなった今は大変厳しいです。
外からのお客さんをいかに呼び戻すかを考えないと売上を伸ばすには難しい…」

その一言は、集まっているみなさんの総意でもあるようでした。

しかし、何度も打ち合わせを重ねているようですが、取り組みは中々前に進みません。

観光地に立地する飲食店は、旅行客の増減が売上を左右する