交通ルールを知ることで、経営がスムーズに
飲食店経営を車の運転に例えると、運転免許を持っている人と無免許の人では大きな違いが出てきます。
数年前、初めてアメリカで車の運転をした時になにが一番心配になったかというと、「アメリカの交通ルールを知らないこと」でした。
車の構造はたいして変わるわけではなく、特別な運転技術が必要なわけではないですが、標識の意味をはじめ、交通ルールを知らないことが一番心配でした。
もちろん交通ルールを知らなくても運転することは可能でしょうが、やはり事故を起こしてしまう可能性が高くなってしまいますよね。
これと同じで、経営における「交通ルール」を知らなくても、飲食店経営をすることはできますし、偶然にも目的地にたどり着ける(=目標を達成できる)こともできるかもしれませんが、やはり事故を起こさず安全かつ回り道せず目的地にたどり着くためには交通ルールを知っておくにこしたことはありません。
では、経営における交通ルールとは何でしょうか?
例えば、会社法といった法務、労働基準法や社会保険などの労務、税金を始めとする税務、キャッシュ・フローやファイナンスといった財務などです。
このあたりのことをすべて深く知る必要まではないとは思いますが、ある程度広く浅く知っておいた上で(経営の運転免許を取得した上で)、深いところは各専門家を活用するといったバランスが必要なんだと思います。
各専門家に丸投げ、ということも可能だとは思いますが、全くその分野の知識がなければその専門家に丸投げしても大丈夫なのかどうかの判断も難しいですよね。
飲食店経営においても、突如として現れるさまざまな「カベ」を確認しながら進んでいれば、その「カベ」に早く気づいて回避したり、乗り越えたりすることもできるのに、「運転免許」を持っていないと、「カベ」に気づかずぶつかってしまう可能性が大きくなります。
このあたりは「飲食業界の廃業率が高い」といった結果にもつながっているのだと思います。