融資の可否をジャッジする人は?
1店舗にとどまらず、2店舗3店舗…、10店舗20店舗…、50店舗100店舗…とお店を増やしていきたい飲食店経営者の方はたくさんいらっしゃいます。
そのときに必ず必要になってくるのが新規出店のための資金調達です。
資金を調達する方法は大きく分けて3つあります。
- 1. 飲食店を経営する中で得られる資金、つまり、お店で稼ぐお金。
- 2. 個人投資家やベンチャーキャピタルといったところから得られる資金、つまり、増資。
- 3. 金融機関、特に銀行から得られる資金、つまり、融資。
今回は、「3.融資」を取り上げてみます。
ではまず、みなさんに「貸すか貸さないか」を銀行の中の誰が判断しているのでしょう。
まずは、みなさんが日頃接している銀行の営業担当者です。
彼らがみなさんの担当者として、みなさんの会社に「貸したい」と思わなければ始まりません。
「あの会社(または社長)、苦手だからな…」といった気持ちがあるとあまり積極的にはならないかもしれませんし、たとえば、忙しい時期に「融資額2,000万円/借入期間3年/金利1.5%」の融資案件と「融資額1億円/借入期間7年/金利1.7%」の融資案件を同時並行で抱えていれば、もしかしたら後者のほうが優先されることもあるでしょう。
ただ、彼らも営業マンなので、基本的には「貸したい」のです。
そして、融資案件稟議書というものを書いて次のキーマンである支店長を説得するのです。
担当者と支店長の間にもたくさんの人がかかわってきますが、やはり支店長の判断で融資が大きく左右されます。
キーマンである支店長にはそれなりの権限が与えられていて「ある一定の融資限度額」までは支店長が「貸す」と判断すれば融資できるのです。
この「一定の融資限度額」は支店によって変わることが多く、それが5,000万円までの支店もあれば1億円までの支店もあるといったイメージです。
一般的には大きな銀行、大きな支店の方がこの限度額は大きくなります。
店舗数が多くなる、つまり融資総額が増えてくると、そのうちこの限度額を超えます。
そうすると支店長だけの判断では貸せなくなります。
では、その場合は誰が「貸すか貸さないか」の最終的な判断をするのでしょうか。
それは銀行の「本部」です。