マッチングプラス

飲食店の多店舗展開マネジメント

07 決算書のカベ
Profile 廣瀬 好伸(ひろせ よしのぶ)

公認会計士・税理士
株式会社ビーワンフード 代表取締役
飲食業に特化した「お金の専門家」として幅広くコンサルティングを行う。
飲食店経営者・店長向けに、セミナーや研修も数多く実施。
著書に『1店舗から多店舗展開 飲食店経営成功バイブル: 23の失敗事例から学ぶ「お金」の壁の乗り越え方』。

融資は決算書で7割決まる!?

前回、銀行は次のような情報をもとに融資するかどうかの判断をする、特に決算書が大切というお話をしました。

  1. 1. 事業計画書/出店計画書
  2. 2. 事業説明書
  3. 3. 決算書
  4. 4. 最新の試算表
  5. 5. 銀行取引一覧表
  6. 6. 資金繰り表

ここであらわれるのが「決算書のカベ」です。
では、なぜ決算書がそれほどまでに大切なのでしょう。

銀行がみなさんの会社を評価する上で、みなさんの会社の「過去」「現在」「未来」のどれをどれだけ重視しているかというと、(ケース・バイ・ケースにはなりますが)おおよそ「過去7:現在2:未来1」くらいのイメージです。

これからの国の施策としては、この「現在」や「未来」の比重を増やしていこう、つまり、「中小企業の現在及び将来の事業性を評価して融資をするようにしよう」という方針ですが、なかなかすぐにできることではないので、当面はいまの比重が続いていくと思います。

その中で、それぞれの主たる判断材料としては、過去=決算書、現在=試算表、未来=事業計画書/予算、といったところです。
つまり、“融資は決算書で7割決まる!?”ということです。