マラソン経営でお店はよみがえる
一方B店はというと、私のアドバイスから3ヶ月くらいで、ようやくハウスリストを集め始めました。
しかしそれから1ヶ月後、
「最近リストがなかなか集まりません。どうもウチのお客さんには好まれていないようです。
どうしたらいいでしょうか?」
との連絡が入ったのです。
私はリスト収集に成功したお店のトークやオファーの事例、ツールの参考をお渡ししました。
また、どうしてもリスト収集が難しいのならと、ブログやSNSへの投稿を定期的に続けて成果を出しているお店の事例も紹介しました。
しかし、なかなか動きはありません。
それからさらにまた2ヶ月ほど経って、
「DMの反応も悪いようですし、どうもウチには向いていないようです。何か他の方法はありませんか?」
とのこと。
一般的に個人飲食店さんでは、DMが向いていないお店はありません。
思うような反応が出ない時は、
・リストの質が悪い
・リストの絶対数が少ない
・DMの内容が悪い
のどれかが原因です。
この時点でB店のリストは約80。
リストの絶対数が少ないわけですから、売上に貢献するような成果はまだ出るものではありません。
居酒屋さんなら大体席数の20倍のリストを持って初めて、DMの反応が売上や利益に貢献するようになるのです。
にもかかわらず、DMが向いていないという判断をしてしまう。
その結果B店は、継続こそが重要な意味を持つ、リスト収集と定期的なDM送付をやめてしまいました。
取り組んでから1年後、どうなったかは前述のとおりです。
【土屋の一言】
「ローマは一日にしてならず」
何事も時間と努力なしには成し遂げられない…という意味ですが、お店の繁盛も同じです。
経営は短距離走ではありません。
瞬発力よりも、コツコツと続けることができる、マラソンランナーのような姿勢が必要です。
繰り返しますが、一発逆転の必殺技はまずありません。
しかし半年、1年と、時間をかけて取り組めば、必ずお店はよみがえるものなのです。