マッチングプラス

失敗しない!出店ナビ
27 苦しい時にハマってしまう “0か100か思考”とは?

土屋薫氏

集客UP塾 塾長
日経レストラン「悩み解決クリニック」専任アドバイザー
個店・専門店等、中小規模の既存店の業績アップに数多くの実績を持つ

0か100か…両極端な思考パターン

こういう状況は今までにもあちこちで見てきました。

例えば、ある蕎麦屋さんの同業者組合では、
「郊外のチェーン店にお客さんをとられて、個人経営の蕎麦屋はみんな苦戦です!」

また、ある地方の飲食組合の集まりでは、
「外食不況で、今や安売りの店しか流行っていません!」

さらに、ある酒販店主催の集まりでは、
「昨今のアルコール離れで、酒の売上がガタ落ちです。調子がいいのは食事中心の店ばかり!」

確かに、みなさんが肌で感じている事でしょうから、大きな問題に違いはありませんが、解決のための具体策がなかなか出てこないorまとまらない事が多かったりします。

それは「〇か×か」「いいか悪いか」といった、二者択一の考え方に陥ってしまっている事が原因なのです。

こういうのを“0か100か思考”と言い、人が自信を失ったり、困難にぶつかって悩んでいる時に陥りやすい思考パターンといわれています。

つまり、こんな時には「いい」か「ダメ」の両極端な評価に走りがちで、50点や70点といった、中間的な価値づけが困難な心理状態になっているのです。

前ほど集客は楽ではないですが、打つべき手を打ち、さまざまな工夫をする事で、昔ながらの蕎麦屋でも、安売りしなくても、お酒を出す店でも、健闘しているお店はあります。

すべてダメという事は決してないのです。
今回のお話もまさにそうでした。