お店の情報は埋もれてしまう
初めて来店されたお客さんが、「料理が美味しかったから」「気持ちのいい接客だったから」と言って必ずまた来てくれ、常連客として定着し、さらに口コミまで広めてくれた時代は20世紀で終わりました。
例えば今、初めて来店されたお客さんが、自然発生的に再来店する確率はどのくらいでしょう?
顧問先からのヒアリングや、セミナーでのアンケートなどで私が把握しているのは「20%以下」。10年くらい前は3割以上あったのですが、年々下がってきています。要は満足して帰られても、放っておくと大半のお客さんが二度と来ないということです。
平成20年に発表された総務省の統計によれば、我々一人が一日に受け取る情報量はこの10年で530倍に増えたそうです。人の情報処理能力が10年で530倍になるわけがありません。まさに情報の洪水です。
例えば飲食店の情報もその多くは届かないし、気づいてもらえない。また気づいてもらえたとしても、情報が多すぎて整理できない=選べない。そして、行ったことのあるお店ですらも忘れてしまう、といったことが頻繁に起きています。