マッチングプラス

失敗しない!出店ナビ
31 ピンチを脱するには、根っこにある問題を見極める

土屋薫氏

集客UP塾 塾長
日経レストラン「悩み解決クリニック」専任アドバイザー
個店・専門店等、中小規模の既存店の業績アップに数多くの実績を持つ

目立たないことが不調の原因?

私が過去にアドバイスさせていただいたお店の中から、みなさんの参考になると思われる事例を紹介する“集客アップ実況中継”。

今回は、ある大都市のターミナル駅近くにある居酒屋さんのお話です。

人の流れも多く、かなりの好立地。こういう場所では、ふらっと入ってくれるフリー客もけっこういます。
いわゆる一等地と言っていいでしょう。
しかし、相談に来られたオーナーは渋い表情で切り出されました。

「とにかく、お店の存在が目立たないんです。看板をなんとかしたいんですが」
「多分そのせいで、じわじわ売上が落ちてきているんですよ」

私も現地を見ることにしました。
一等地ですので、当然ライバルも多い。特に夜ともなれば、近隣のさまざまなお店のネオンや看板が『当店へどうぞ!』とアピールしています。

リピーターは増えても、全体の来店者数が伸び悩んでいた1号店 店名だけ表示した行燈看板は、通行人に情報が伝わりにくい

確かにこのお店のファサードは地味な印象でした。
店名を表示しただけの小ぶりな行燈看板もほとんど情報を伝えていません。

しかし、お話を聞いていくうちに、このお店の不調は“単に目立たないから”ということだけではないようでした。