「債務償還年数」で借入金の返還年数を把握する
3. 債務償還年数
【(有利子負債-運転資金)÷キャッシュ・フロー】
=(58,495,222-(-2,055,626))÷36,506,840円=1.7年
※有利子負債=長短借入金+社債
株式会社ABCの場合は、長期借入金58,495,222円。
※運転資金=売掛金+在庫-買掛金
株式会社ABCの場合は、売掛金7,622,661円+原材料4,573,015円-買掛金14,251,302円=△2,055,626円。
※キャッシュ・フロー=(税引後)当期純利益+減価償却費合計
株式会社ABCの場合は、当期純利益15,804,912円+(減価償却費12,665,841円+長期前払費用償却1,133,992円+繰延資産償却6,570,904円+長期前払費用償却(外)331,191円=36,506,840円。
ただし、キャッシュ・フローの計算方法はいろいろとありますが、ここでは(税引後)当期純利益を基準として計算しています。
これも非常に重要な指標です。
簡単に言うと「いまのキャッシュ・フローがあれば、いまの借入金を何年で返すことができるか」を見ています。もちろん短いほうがいいですよね。一般的にはこの指標が10年以内なら良いとされていますが、ある統計データによると居酒屋業態の黒字企業平均値は2.4年(計算方法が少し異なるので参考値)なので、株式会社ABCは優良といえます。
つまり、いまのキャッシュ・フロー獲得能力から見れば借入金の負担はまだ軽く、まだ借入余力はあるということですね。
逆にこれが10年を超えてくれば、追加で借入をしていく際のハードルが非常に高くなる可能性があります。